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経営者インタビュー⑦ 株式会社 MEDICAL NEXT INNOVATION 代表取締役 石川和也さん
〜石川和也さんの基本情報〜
名前:石川和也(いしかわかずや)
役職:株式会社 MEDICAL NEXT INNOVATION 代表取締役 (→HP)
生年月日:1975年2月2日
各種SNSなど:twitter(X)、会社の採用専用ページ
〜インタビュー記事概要〜
インタビュアー:株式会社マイビジョン 代表取締役CEO 玉田響
石川さんの経歴とは?~機動隊と会社員経験から得た学び~
玉田:では、本日はよろしくお願いします!
石川さん:はい、よろしくお願いします!
玉田:まずは、石川さんの経歴と御社の事業内容について教えて下さい!
石川さん:はい、私は現在、株式会社 MEDICAL NEXT INNOVATIONの代表取締役を務めています。
もともとは訪問看護のコンサル会社として立ち上げたのですが、現在はどちらかというと訪問看護がメインの事業です。
そしてこれまでの簡単な経歴ですが、私は高校卒業後、警察官と自衛官を合わせて12年間務めました。
警察官時代には、その中でも主に機動隊として任務にあたっていました。
自衛官時代には、陸上自衛隊の施設科職種として、主に陣地構築や橋梁の架設任務に就いていました。
この経験から私は、規律を守ることや統制のとれた集団行動をすることが、組織で同じ方向を進んでいくうえでいかに重要かを学びました。
【補足情報〜機動隊とは?~】
機動隊は、警察の集団警備力の中核として、テロ対策や武装闘争での出動、災害発 生時における初動対応等、昼夜を問わず様々な場面で活躍しています。平成26年中は、広島市における土砂災害、戦後最悪の噴火災害となった御嶽山噴火 等の大規模災害や、福岡県における暴力団対策等市民の安全・安心に係る事象への対 応等、幅広い分野で縦横の活躍を見せました。
引用元:©Metropolitan Police Department.(https://www.npa.go.jp/archive/keibi/syouten/syouten284/pdf/01_2-5P.pdf)
【補足情報~陸上自衛隊の施設科とは?~】
戦闘部隊を支援するため、各種施設器材をもって、障害の構成・処理、陣地の構築、渡河等の作業を行うとともに、施設器材等の整備を行います。
引用元:© Japan Self-Defense Forces All Rights Reserved.(https://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/details/job/rikujo-shisetsu.html)
【以下、インタビューの続き】
玉田:確かに警察や自衛隊って、そのような点にはすごく厳しいイメージがあります。
石川さん:そうなんですよね。「組織の中の個々の考え方が同じ方向を向いていないと、組織として前に進んで行かないんだ」ということが身に染みて分かりましたね。
そしてその後、縁あってイオンディライトという会社で、8年間法人営業の仕事をしました。
ちなみに営業は、年間売上目標が1人1億円で・・・
玉田:1億!?すごい金額ですね!
石川さん:1件の仕事の契約が大きいですからね。
【~補足情報~】
イオンディライトの会社概要は下記のようになっています。
会社名:イオンディライト株式会社
創立:1972年11月16日
代表者:代表取締役社長 兼 社長執行役員 グループCEO 濵田 和成
本店所在地:〒542-0081 大阪市中央区南船場2-3-2 南船場ハートビル
資本金:32億3,800万円
株式上場:東京証券取引所プライム市場
従業員数:4,231名
グループ合計:21,719名(2023年2月末日)
事業内容:ファシリティマネジメント事業
引用元:©AEON DELIGHT CO., LTD.(https://www.aeondelight.co.jp/corporate/outline.html)
【以下、インタビューの続き】
石川さん:少ないもので1件200万~300万、大きいものだと3年間で12億円というものもありました。
機動隊や自衛隊では、集団で行動するうえで大切なことを学んだ一方で、イオンディライトでの法人営業の経験は、どちらかというと私個人のビジネスに関するスキルが大幅に上がるきっかけになったと思います。
億単位の契約を承認してもらうために、たくさんの役員の方々の前でプレゼンを行い、何年もかけてやっと契約締結にこぎつける経験をしました。
他にも、人材の配置や主任クラスの方々の給与の当て込み、サービスを良くするためにアイデアを絞り出すことなど、とても貴重な経験をしました。
機動隊・自衛隊とイオンディライトでの法人営業の両方の経験が、今の私の経営に活かされていると思います。
玉田:なるほど、いろんなことを経験されてきたんですね!
会社員から看護の世界へ~石川さんを動かした2つの出来事~
玉田:続いてお聞きしたいのは、会社で法人営業をされていたところから、どうして看護の世界に入ったのかということです。
きっかけについて教えていただけますか?
石川さん:はい、私が看護の世界に踏み込むきっかけとなったことの1つ目は、2011年3月11日に起こった東日本大震災でした。
当時の私は予備自衛官だったので、震災の翌日に出動要請がありました。
そして他にも、この時期に大きな出来事があって、実はこの震災の2日前に母親が癌で亡くなっていたんですよね。
この2つの出来事がきっかけで、自分の気持ちに変化が生まれました。
「会社員してる場合じゃないな」
そう思ったんですよね。
そこから私は、営業としての仕事を続けながら必死に勉強しました。
結局は看護の専門学校に進みましたが、公立大学の医学部看護学科にも合格しました。
玉田:簡単にお話しされてますけど、とんでもなく凄いことですよ・・・。
石川さんはやりたいことを叶えるための行動力に長けておられるんですね!
とても尊敬します!
訪問看護に決めた理由~専門学生時代の出会い~
玉田:看護師っていうと、私はどうしても病院で勤務するイメージを持っています。
石川さんがあえて、病院での勤務ではなくて、訪問看護を選ばれた理由はなんですか?
石川さん:私が訪問看護を選んだのは、ある人の訪問看護に心を打たれたからです。
私が訪問看護に初めて触れたのは、専門学生時代に行った在宅看護の実習の時でした。
実習先は病院に併設している訪問看護ステーションだったのですが、そこの実習担当者に「どんな患者さんを看たいですか?」と聞かれたんです。
私は「自宅で最期を迎えようとする癌の終末期の患者さんを看たい」と言いました。
そして訪問先で、看護師長が見せてくださった看護が、とても尊敬できるものだったんです。
玉田:なるほど、一体どんな看護だったのですか?
石川さん:その時訪問させていただいたところの患者さんは、80歳ごろまで現役で働かれていた男性の方でした。
私たちが看護に訪れたのは、ちょうどその患者さんが、病院を退院して自宅に戻られた日の翌日でした。
そしてその訪問の時、男性は「お風呂に入りたい」と言ったんです。
もちろん時と場合にもよりますが、病院で同じことを言われたら、体を拭くことで我慢してもらうことが多いです。
でもその患者さん宅で、看護師長は「せっかくだから、やってみましょう」と言ったんです。
そこで私たちは、男性の奥様にお手伝いいただきながら、入浴の準備を済ませました。
結果としては、どうしても男性の体の自由が利かなかったので、お風呂に入ることはできなかったんですけどね・・・。
ですが私は、その看護師長の「患者さんの希望を出来る限り叶えられるように全力を尽くそうとする姿勢」に心を打たれたんです。
玉田:素敵なエピソードですね。
その看護師長との出会いが、石川さんにとって大きなターニングポイントになったんですね。
常々伝えるコスト意識~激戦区で勝ち抜いてきた理由とは~
玉田:僕自身、あまり訪問看護のことについて詳しくなかったので、簡単な市場調査をしてきたのですが、大阪府にある訪問看護ステーションの数って、東京都にある数よりも多いんですね!
やっぱり東京が一番だと思っていたので驚きました!
石川さん:実はそうなんですよね。
しかも人口に関しては、東京都よりも大阪府の方が少ないわけなので、大阪府の方が競争率も高いんです。
玉田:確かにそうですね!
【~補足情報~】
また、一般社団法人全国訪問看護事業協会の調査結果によれば、東京都と大阪府で稼働中の訪問看護ステーションの数は下記のようになっている(令和4年4月1日時点)
- 東京都・・・1427
- 大阪府・・・1634
47都道府県の中で、稼働中の訪問看護ステーションの数が1000を超えているのは上記の2か所だけであり、大阪府は稼働中の訪問看護ステーションの数では全国1位。
しかも、令和3年度中には、243の訪問看護ステーションが新規開業した一方で、合計100の訪問看護ステーションが、事業の廃止・休止をしている。
【以下、インタビューの続き】
玉田:そんなレベルの高い環境で、こうして訪問看護事業を継続的にやっておられるのはとてもすごいことですね!
石川さんが7人の社員さんを抱えながら、大阪府という”訪問看護ステーションの激戦区”を生き残っていくために、大切にしておられることはなんですか?
石川さん:そうですね、”コスト意識を持つように”というのは、常々伝えています。
もっと言うと、「あなたたちは看護師であるけども、会社員なんですよ」ということを伝えています。
私たちが看護を提供できるのは、大前提として患者様が居て下さるからです。
病院は基本的に、病院側から営業しなくても、患者さんは自然とやってきますよね。
でも我々は会社なわけですから、自分で患者さんを見つけてこないと看護も出来ません。
病院に勤めている看護師が陥りがちな、「与えられた仕事を流れ作業でこなすだけの状態」ではダメなんです。
だからこそ、いかにして弊社を選んでいただくかを考えながら営業をする大切さや、自分が提供している看護にいくらコストがかかっているかを意識する大切さを伝えるようにしています。
「訪問看護の常識をぶっ壊せ!」~キャッチフレーズに込められた真意~
玉田:御社のHPを開くと、トップページに大きく「訪問看護の常識をぶっ壊せ」というフレーズが表示されると思います。
この「訪問看護の常識をぶっ壊せ」というフレーズに込められた石川さんの想いをお聞きしてもいいですか?
石川さん:はい、まず最初に言っておかなくてはならないのが、私は「一般常識をぶっ壊したい」のではなく、「医療福祉業界の常識をぶっ壊したい」ということです。
医療福祉業界の常識について具体的に挙げるならば、「いまだにFAX文化が根付いていること」「パソコンのスキルが上がりきっていないこと」などがあると思っています。
これらのDX化についてもそうですが、他にも営業に関するスキルなど、普通に会社勤めしていれば出来るようになることができない人って、医療福祉業界にはまだまだ多いと思います。
ちなみに今うちの会社で、営業で仕事をしてくれているある女性社員は、さっき言ったようなスキルをしっかり身に付けているので、成長率がとても大きいですよ。
玉田:なるほど、そんなにも変わってくるんですね。
「運を味方にする達人」~石川さんの人生を変えた一冊~
玉田:これはインタビューを受けてくださった方全員にお聞きしているのですが、石川さんの人生を大きく変えてくれた本などはありますか?
石川さん:ありますよ!「運を味方にする達人」という本です。
絶版となっているので、新書はもう書店には並んでいないです。過去に、尊敬する上司からプレゼントしてもらいました。
Amazonで中古を買って後輩にプレゼントしたこともあります。
引用元:©1996-2022, Amazon.com, Inc. or its affiliates(https://onl.sc/mF3dxKZ)
玉田:そうなんですね!特にその本の中で心に残っている言葉などはありますか。
石川さん:そうですね、これなんか好きですよ。「もうダメだとおもったら、10数えてから手を離せ。」
幼少期、湯舟に長く浸かってると、熱くなって「もう出たい!」と思いましたよね。
でもしっかり体を温めるために、頑張ってあと少しだけ浸かろうとして、10秒数えてから上がることはなかったですか?
玉田:はいはい!よくありましたね!
石川さん:そしてその次お風呂に入ったときには、11秒、12秒・・・と、より長く浸かっていられるよう頑張るんです。
このたった1秒の小さな積み重ねを継続することが、いずれ大きな成長に繋がります。
つまり私は、一言で言うならば「人は数えることで成長する」と考えています。
玉田:なるほど、例えがとっても分かりやすいですね!
努力が花開くその時まで~石川さんが共に働きたい人材とは~
玉田:最後の質問です。これから会社の経営を続けて行くにあたって、新しく人材を採用されることもあると思います。
石川さんは今後どのような人と一緒にお仕事がしたいと考えておられますか?
石川さん:そうですね。これに関しても、先ほど紹介した「運を味方に付ける達人」の中に書いてあったことがヒントになっていて・・・。
実は今から紹介する言葉が、この本の中で私の一番好きな言葉なんです!
玉田:石川さんのとっておきですね!ぜひ聞かせてください!
石川さん:”分からなくても先に進めば分かるようになるからどんどん進め。分からないからと言ってわからないところに留まっていて、うんうん唸っている人がいる。分からないところが分かるまで先に進まないというのでは時間の無駄だ。(中略)分からないところがあっても気にしないでとんどん先にすすめ。進むうちに、「なんだ、そういうことだったのか」と突然分かるようになる。”
そして次の一文が、私の一番好きなフレーズです。
”密教的学習では、知識の積み重ねでじわじわ分かるものではなく、ぱっとひらめくように理解できる。”
要はベンチャー企業って、基本1年や2年で満足いく結果が出ることって、少ないと思うんですよね。
もしかしたら目標を達成するまで、何年もかかるかもしれない訳です。
でも根気よく続けて行けば、いつかどこかで花開く時が来ると思うんですよね。
だからこそ、なかなか結果が出なくても、ビジョンを共有したうえで立てた目標を達成するまでは、一緒に走りぬいてくれる人とお仕事がしたいと思います。
【終わり】
いかがでしたでしょうか?
石川さんは、夢や目標を叶えるための行動力が非常に高い部分が、大きな魅力の1つだったのではないでしょうか?
これをきっかけに、株式会社 MEDICAL NEXT INNOVATIONや石川和也さんに、少しでも興味を持っていただけると嬉しいです!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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